kokintablog

音楽フェス好きなエンジニアのブログです。

映画「リバースエッジ」を観たら予想以上に面白かった。(ネタバレあり)

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2004年公開の映画『世界の中心で、愛をさけぶ』を手掛けた行定勲監督が、本作『リバーズ・エッジ』の監督であることは後から知りました。衝撃でした。

山田が河原にある死体を見せて、それを自分の宝物であると言うのは理解できませんでした。

人の死体を見て勇気が出るらしい。

生きてる実感を感じるからだと思う。

 

同級生のこずえ(SUMIRE)と山田(吉沢亮)は、ともに同性愛者で生きてる世界が実感がわかないものだと捉えている。

この二人は冷めてるなと思ってました。

しかし彼らは現実世界の苦しみから、いずれ生きてる人間もこの姿(死体)になるのだということを理解して、自分がいま生きてることを本当の意味で実感したんだと思います。

 

現代の若者の悩みや苦悩、孤独感を表現した作品でもあり、山田は焼死した田島カンナが生前の田島カンナよりも好きだと表現するのもリアルな感情を覚えるのだと思う。

僕はコイツすごいなって思いました。

悟り開いてるの?って聞きたい。

こずえも死体をざまあみろって思うところも現実世界の鬱憤を吐き出してます。

 

ハルナ(二階堂ふみ)が山田に興味を示す一方で、観音崎(上杉)がルミに浮気をしてしまうところも人間臭いものと欲望を表現したんだと思います。

この二人は変な方向に走ってましたが、そういうのも現代社会の闇なのでしょう。

ハルナ自身もそんな彼らと付き合うことで、色々な感情を持ち、新生活をスタートするのですが、山田に生きてるハルナの方が好きと言われ、自分の存在を肯定されて嬉しさと寂しさが込み上げて泣いてしまう。

 

二階堂ふみのファンなので観たつもりが結構内容の濃い映画でした。理解不能と言われることもあるらしいですが、原作が漫画の映画ですが、僕には人間の欲や苦悩、恐怖、死、嫉妬、怒りを表現したかったんだと思います。

特に多感な十代の感情もうまく表現されてます。

生々しい表現も好きなので、良かったです。